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6月 現代日本社会の問題点と聖書の神の解決方法 ~ 永山忠さんの聖書セミナー(牧会者コース)レポートより ~

現代日本の問題のひとつは少子高齢化です。子どもが減り、高齢者が増えています。65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合を高齢化率と言いますが、これが今年2020年には29.1パーセントに、2035年には33.4パーセントに達すると推計されています。つまり3人に1人が高齢者になるということです。

少子高齢化のどこが問題でしょうか? 少ない人数で高齢者を支えなければならない、その支え手がますます減っていく、ということです。高齢者の世話に人手を取られ、生産活動に手が回らなくなります。誰が畑を耕すの? 外国から食料を買うにもそのお金を誰がどうやって生み出すの?ということです。国防、防犯、防災などにも手が回らなくなります。誰が国を守るの?ということです。医療費や年金で財政が破綻しそうです。日本が潰れてしまいます。

国の将来の担い手である子どもたちへの支援に人手やお金が回りません。「担い手を増やせ」の言い方に若者は反発します。高齢者が「私たちの面倒を見てくれる人を増やすためにもっと子を産め」と言うのはおかしいです。「我々を養う金を生み出す労働力を増やすために子を産め」はおかしいです。若者は「そんなに税金取られるんじゃやってらんない、何のために働くんだ? 生まれてくる子がかわいそう」となります。「結婚するのやめとこう、子ども持つのやめとこう」となります。

どうすればいいでしょうか? 世代間対立にはしたくありません。私たち年寄りが日本国の座席を若者に譲るべきです。解決策は「高齢者が喜んでこの世を去る」です。喜んで去りましょう。でも、どのように?

まずはこの世的な方法ですが、「枯れて死ぬのが楽」と知るのがよいでしょう。体が弱って水分も吸収できなくなり、水も飲みたくない、となったら、飲まない。そうすれば、むくみもなく、たんも絡まず、うつらうつらしながら一週間ほどで安らかに枯れるように死ねるそうです。チューブだらけで無理やり栄養や水分を入れられ、体がもう水分も処理できず、むくんでブヨブヨになって長く苦しんで死ぬよりは、ずっといいでしょう。延命処置を断りましょう。ただ、「苦しみたくないから自然な死を選ぶ」、「楽に死ねるから嬉しい」だけでいいでしょうか?

この世に未練のある人はどうでしょうか? 子を残して行けない、従業員のことが心配だ、愛する人と別れたくない、という人は回復を目指したくなるでしょう。死後への不安、未知への不安がある人はどうでしょうか? 苦しくてもこの世にしがみつきたくなるかもしれません。

信仰が必要です。

天国へ行きましょう。神の懐へ帰って安らぎましょう。先に行った人に会えます。後から来る人に会えます。役割を終えたら満足して後輩に道を譲りましょう。これが幸せな逝き方だよ、と道を示しましょう。若い人、送る側にも信仰が必要です。「これでいいのだ。」天国へ行こうとしている人を無理やり引き留めてはいけません。また会えます。死んだら終わり、ではありません。

生きたい、は自然です。そうして生きてきました。でも、死ぬのも自然、子を生むのも自然です。そうして命を繋いできました。頭でいろいろ考えると子を生みたくなくなるかもしれません。不安になったり困難が見えて避けたくなったりもするでしょう。でも、そんなもの吹き飛ばす衝動が本来あったはずです。自然に身を任せれば子は増えます。自然な生を妨げないようにしましょう。産めよ、増えよ、地に満ちよ。

解決策は価値観の転換です。

死ぬことは嬉しい。天国へ行けるから。この世の命にしがみつかない。天の御国に憧れるから。延命措置はしない。無理に生きようとしない。若者の力を浪費しない。若者が次の世代を育てられるように。喜んで逝けば見送る方も嬉しい。彼らも天国に希望を見る。地上で愛し合って天国へ行こう。天国で憩う。また愛し合う。

老老介護もよしです。できる高齢者がする。できるだけのことをする。なるべく若者の手を煩わせないで。長生きするためではなく、愛し合うために。愛し合って天国の前味を知るために。「こんなに愛し合いましたよ」と喜んで神様にお話しできるように。それを見て若者も思うでしょう。「愛し合う世界は素晴らしい。そこへ子どもを送り出したい」と。