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4月 神のなさることは、すべて時にかなって美しい ~智子おばあちゃんの召天~

惠泉塾で木下肇夫妻と共に住む松山智子さんが去る3月7日、79歳で亡くなられました。北海道札幌から余市

へ転居し、町内で美容師を務める次女由紀さん宅で6年、余市惠泉塾の長女愛さん家族の下で5年、どんどん進行するアルツハイマー型認知症と戦いながらの歳月でした。由紀さんにとって「これ以上、姉夫婦に迷惑はかけられない、専門病院へでも…」と思っていた矢先のことだったそうです。ずっと一緒だった愛犬マリアは、人生の幕切れとなった智子さん最後の徘徊のときまで寄り添い続け、遺体の発見に貢献しました。 楽あれば苦ありの「人生いろいろあら~な」、「♪余市良いとこ、一度はおいで」は、葬儀の中のスライドショーで智子さん語録として紹介されました。前夜式は管理棟(木下家)の居間で、司会進行・司式のすべてが娘婿の木下肇牧師の手で執り行われました。惠泉塾という信仰の大家族の眼差しの中、最期まで人間としての尊厳を守られた智子さんらしい、心のこもった手づくりの集いでした。塾の仲間のほか、智子さんを知る近隣の方々や由紀さんの職場の方々がお別れに駆けつけ、薪ストーブのある管理棟の居間は人で一杯になりました。1時間余りの式では、智子さんの在りし日を偲び、彼女がどのような人生を歩んで来られたか、その来し方行く末を神様がどのように力強く導いておられるかを振り返って、心温まるひとときを分かち合いました。 人が人として真の意味で大切にされるとき、その一生涯の意味が浮かび上がり、人生そのものが発するメッセージを聞くことができます。神様がこよなく愛して拵えられた人間一人ひとりは、神様の御懐に帰るその日まで、神様の御守りの中にあることを、智子さんの死は教えてくれました。「よく帰って来たね」と神様に喜び迎えられる魂は重い肉体を脱ぎ捨てた今こそ、あるべき場所へと帰っていくのです。 この夕べ、聖霊は溢れ流れてすべてを包み、明るく温かい空気となって人の心を慰めました。「キリスト教の葬儀はいいもんだねえ」とご近所の方に言わしめたのも、この聖霊のなせる業です。神の愛は、老いも若さも病も障害も認知症も死も乗り越えて導き続ける…、この夜ほど近々とそれを教えられたことはありません。労苦の方が多かった智子さんの日々を思ってみんな泣きましたが、神はそのすべてを知っておられて労に報いようとされました。智子さんを招いてその最晩年をクリスチャンの群れなす惠泉塾で、このように豊かに養ってくださったのです。在主栄光!!