（ヨブ記第28章）
人間はその知力と勇気と技術の粋を極めて地下を穿（うが）ち、湧水の源をせきとめて、金銀サファイアなど宝物を採掘して来る。しかし、その人間の力をもってしても、神の知恵を探り当てることができない。知恵こそ天地万物の創造の基であり、神は知恵によって万物をお造りになり、秩序あらしめ給うた。だから王は知恵によって国を治め主人は知恵によって家を治め、人は知恵によって自らを修めると宇宙の法則性に合致した生き方になる。だからヨブは知恵に問いただしたいのだ、私はなぜこんなに苦しまねばならぬのか、と。理由もわからず、不条理な人生を押しつけられ、我慢させられる苦しさはたえられない。「おまえの今の苦しみは○○○のために必要な訓練なのだ」と教えられて納得できたら、どんなに耐えやすかろう。かわいそうにヨブには知恵が掴めない。我々は今知らされている。「神の知恵たるキリスト」（Ⅰコリント１：24）キリストの内に人間がどう生きるべきかの一切が隠されている。キリストを知ろう。