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1月 水谷百合惠さん、奇跡の生還 ~林智美さんの証しより ~

2019年12月4日(水)12時17分、水谷先生から「百合惠さんが大動脈解離で死にそうです。全身麻酔中で、大手術になるかどうか判断待ちです」というメールが入りました。
午前10時半頃、買い物に出かけようとした私は百合惠さんに「何か買ってくるものはありますか?」と尋ねました。百合惠さんはいつものようにiPadで大好きな動画を見ながら、「大丈夫。後で郵便局へ行くし、荷物を出しに行くから」とのこと。私は買い物に出かけ、11時半頃帰りました。そのとき玄関には百合惠さんの靴も先生の靴もありませんでした。
連日のように水谷先生が早朝のスカイプでお伝えしている通り、百合惠さんの生還は奇跡的です。大動脈解離で半数は即死、残り半数は病院に運ばれますが手術まで辿り着かずに死亡、残りの4分の1は命は助かりますが、心臓が止まったり、意識を消失したりして脳に酸素が十分行かなくて、後遺症を残すことが多く、心身共に以前と同じような状態に戻れるのは4分の1の中でも10人に1人しかいないそうです。つまり、100人中2.5人しか元の状態に戻れないのです。命は助かった百合惠さんですが、医者からは自宅に帰ったときのため、介護認定の手続きをしておくように言われました。しかし、百合惠さんは2.5人の中に入りました。まだ後遺症が残るかどうか分からない状態のころ、先生がお見舞いに百合惠さんの大好きなiPadを持っていったとき、ちゃんと暗証番号を覚えておられたので、私は絶対百合惠さんは元通りになる!と思いました。
また、百合惠さんの生還までの道のりも奇跡の連続でした。百合惠さんは外出中、意識を失う前に気分が悪くなったようで、自分で車を停めておられます。ですから、運転中に意識を消失して事故に遭うという最悪の事態を免れました。そして、上手く(本人は意識していないと思いますが)駐車禁止区域に車を停めたので発見が早かったのです。その上、発見時、まだ意識があったようで、車のロックが開いていたのも奇跡でした。もしロックされ、意識を消失していたら、車から救出するのに時間がかかって手遅れになっていたかもしれません。百合惠さんの命が失われるかもしれないという最悪の事態の中、次々となされる神様の奇跡、神様の最善…、近くにいる私たちは驚くばかりでした。一つ一つ奇跡の連続を目の当たりにするうちに、百合惠さんは必ず元気になる、と不安が逆に生還への確信に変わっていきました。
そして、12月21日(土)正午、百合惠さんは無事川沿のご自宅に戻られました。大きな手術のダメージで体力がかなり落ち、まだゆっくりとした生活リズムですが、食欲もあり、日に日に回復されています。そして今、先生は百合惠さんを最優先にした生活を送っておられます。彼女のリクエストで入浴介助は先生の担当です。余市マリアからプレゼントされた赤いシャワーチェア、札幌セミナーハウスにあった足浴用バケツを使い、まだ湯舟に入れない百合惠さんがお風呂に入ったかのように気持ちよくなるよう、できるだけの配慮をされます。そして、彼女のお気に入りのマッサージチェアから起き上がるときは先生がサッと近寄られ、まだ傷口が痛くて上手に起き上がれない百合惠さんの手を取って介助されます。
今まで、私のように悩み苦しむ者たちが優先され、いつも一番最後だった百合惠さんが、今は一番先生に愛されています。「世の男性は子育てを妻に任せっぱなしにする人が多いけど、パパは子どもをお風呂に入れてくれたりして一緒に子育てしてくれた。パパは本当に立派!」と百合惠さんはマッサージチェアに揺られながらしみじみと私に語ってくれました。百合惠さんに献身的に尽くす先生、先生を尊敬し感謝している百合惠さん。私はお二人の愛によって支え合う姿を間近で見せていただき、心温まる思いで本当に感動しています。
今回、百合惠さんは体を張って、どうにも止められない先生の伝道旅行にストップをかけられたように見えます。お蔭(?)で、私まで1年近くわだかまりのあった人との関係が回復するという恵みをいただきました。百合惠さんの払われた大きな犠牲により、たくさんの方々が恵みを受けているのではないでしょうか。そして、その百合惠さんは何の後遺症もなく私たちのもとに戻されました。感謝が尽きません。神様はすべてを最善に導き、万事を益としてくださったのです。主の御業を心から褒めたたえます。(2019.12.25)