ニュース&トピックス

9月 折り返し地点

 今年の秋は足早に余市にやってきた。お盆を過ぎたらもう朝晩が涼しく、夜は布団が必要なくらいだ。大きな

余市の空に大きな秋雲がゆっくり流れる。本州の炎熱の猛暑が信じられないほど、しのぎやすい8月だった。しかし、天候は変わりやすく、大気が不安定なのか、雷雨や落雷に驚かされることもしばしばで、天変地異の前触れを予感させた。  畑の夏野菜の豊かな実りが、惠泉塾の食卓をふんだんに潤してくれるこの季節、新鮮な取れたての素材がずらりと大倉庫に並ぶ。リーダーの指示の下、食材班や食事作り班が力を合わせて下ごしらえ、調理、味付けに当たってくださり、約70人分の食事が三度三度丁寧に整えられる。神様に感謝してこの水谷家の食卓に預かる私たちは、「主の慈しみに生きる人」となり、神様の手から与えられるものを感謝して受け取り、それで満足することを、日々教えられ、生活を通して学んでいる。  飽食が当たり前の世の中で暮らして来た私たちに、簡素な菜食生活を差し出される主はいつも最善をなし給うと信じ、主に従って半年、塾生たちは着実に“惠泉塾仕様”の体型に整えられてきた。霊的にも、求道心をかき立てられるこの信仰生活共同体に身を置ける幸いを、毎日感謝して祈りを積んでいる。成長させてくださるのは神様だ。  塾生活も折り返し地点を過ぎ、後半から終盤戦へ――。塾生とそれを取り巻く家族みんなで成長し、イエス様のように成熟することが、水谷家と神様に対するご恩返しだ。天に召された水谷家の二男、元信君への想いと願いと祈りが8月の余市惠泉塾を覆い尽し、それぞれの9月に向かって歩み始めた。