惠泉塾に本格的な冬将軍の到来間近となり、園地整理やビニールハウスの解体が終わり、冬タイヤへの交換作
業も済ませました。雨の日も雪の日も、惠泉塾では、全員が一同に会して朝の朝礼と祈りとラジオ体操を行ってから、一日の労働に入ります。 ある日の朝礼で、水谷先生がお話されたことをご紹介します。 タイトルは「惠泉塾生活の特徴 ~希望に生きる~」、ここでの暮らしの5つの特徴を挙げられました。①強く生きるのではなく、しなやかに生きる。②頑固にこだわるのではなく、相手を受け入れつつ、新たな共生の道を模索する。③自力で高嶺に登りつめるのではなく、周囲に助けられつつみんなで高嶺を目指す。④自分のために生きるのではなく、隣人のために生きる。⑤リアリズムに生きるのではなく、ロマンチシズムに生きる。これが惠泉塾の目指すところ、模索している道だとお話しくださいました。 ⑤について、クラーク先生は「少年よ、大志を抱け」と言いました。松前重義は「汝の希望を星に繋げ」と言いました。大志を抱いて果たせなくとも、繋ごうとして繋げなくとも良い、その姿勢が大切であり、繋ごうとする意志が大事だと先生は仰いました。 リアリズムで生きる者にとって、実現できないような希望を抱くことはむなしいが、聖書的な生き方は違う、と言います。聖書は目に見えない希望をしっかり掴んで、それに信頼して今を生きるようにと勧めています。つまり、ロマンチシズムの生き方が聖書的なのです。私たちは希望に生きる存在であり、惠泉塾で、永遠に今を生きる若者であり続けられます。吉田兼好の「徒然草」に出てくる小僧のように、屋根に登って竹竿で空の星を落とそうとする無心な姿、あれがクリスチャンの姿だと先生は仰いました。 永遠の命の希望に生かされるエネルギッシュな信仰生活こそ、惠泉塾の目指すところ、先を歩む先生の生き様を見せていただいている私たちへのメッセージです。 ここから旅立つ塾生の一人ひとりに、世俗に対抗するこの愛のスピリットが浸透しますように。12月1日に卒塾式を終え、それぞれの持ち場に散りゆきます。