惠泉塾が生まれて2年目に「友の会」が発足した。余市に入植して1年が経ち、神がどんなにこの活動を愛し
、その成果に期待しておられるかを実感した塾頭水谷先生が、その輪を広げたいと考えてつくられた。その考えとは――。 「惠泉農園は神が活躍される大舞台なのだ。最前線で働く私たちはその奇跡的な恵みを一番身近に味わう特権にあずかっているが、もっと幅広い仲間たちにリアルタイムに同じ恵みを味わっていただくために、『惠泉友の会』を発足させ、輪を広げたいと考えた。 会員は今の持ち場で神のお働きに参加する。夏だけ農園に来て一緒に汗を流したり、塾生に励ましの手紙を書いたり、農産物を頒布する手伝いをしたり、印刷物を配って働きを周囲に正しく伝えたりして、前線の兵卒と同じ気持ちで、この働きを推進していく仲間、それが『惠泉友の会』である。 会員の資格は、思想・信仰の有無を問わず、この活動の趣旨に賛同する人なら誰でもOK。将来的な展望としては、水谷家だけでなく、同じ活動のできる多くの家庭が周囲に居住し、それぞれの生産部門を担当し、全体として一つの『キリストの愛』に基づく生活共同体をつくり上げ、過疎と老齢化に悩む農村に若い活力を提供し、人生に疲れた旅人だけでなく、老人や重い障害を持つ人にとっても、心和む“終の棲み家”となる“理想の村”をつくる。」 (『惠泉塾10年の歩み』より) 2003年、年に一度の『惠泉友の会全国大会』の構想が生まれ、100人の参加者を集めて箱根で第1回大会が開催された。北海道まで行かなくても箱根で惠泉塾を体験できる企画を!というキャッチフレーズから生まれた全国大会も、今年で13回目。「初心に帰れ」という時宜を得たテーマを掲げて、裾野市の「富士教育研究所」に大応援団を集める。 応援される先生自ら応援団長をしていたこの活動も、やがて先生の手を離れて惠泉塾の外郭団体としての歩みを始め、会長は今、三代目の保坂公平さん。初代会長の平野友紹さんは、昨年、余市惠泉塾への永住を決意された。 惠泉塾の生産部門はヴィタポートという社会貢献と人間回復を目指す会社に成長し、今年は大連との貿易事業も始まる。平野さんの営業経験が生かされ、生涯現役の活躍が神様に期待されているのだ。人が思ってもいない展開を見せて広がる感動的な神様のご事業。友の会の将来に展望された終の棲家となる“理想の村づくり”は、神様主導の下、着々と進められている。