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聖書随想~主イエスの招き

(ルカ福音書第5章1~11節)

私たちは自力で生きているようですが、自然の恩恵の中に生かされているのです。私達に生命を与え、生き生きと活動させることこそ天地万物の創造主の意志です。神は愛なのです。

愛は善き作用を及ぼす力です。人間を愛し給う神は、人間も又愛に満ちた存在であるように求め給います。それは教勢の拡大を意図するのではありません。内から溢れる歓びの故に隣人の悲しみを見すごしできず、隣人の苦難を無償で自発的に荷い合おう、とする捨て身の行為です。私共を愛して捨て身になられる神の促しに従って、その愛に応えんとして人に仕える生き方が求められています。

イエスが沖に漕ぎ出だせ、と言われる時、その生き方を求めておられます。「ここに網を降ろせ」と言われる時、私共の心に長年の習慣や経験値に基づく否定的な判断が頭をもたげて反発するでしょう。「しかし、主よ、ほかならぬあなたのお言葉ですから網を降ろしてみましょう。」と言える人は幸いです。神の前に自己否定することを知っている人が神の奇跡を見るのです。