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聖書随想~謙遜なる哉百卒長!

(ルカ福音書第7章1~10)

 

私達は異邦人であって、長年神に背を向け、神のみ心を苦しめ続けて来た、罪深い存在である。百卒長はその自覚から主なるキリスト・イエスの前にお迎えに出る資格も、自分の僕を助けて下さるようにお願いする資格も無いと感じて、神に選ばれた民ユダヤ人の有力者である長老達に執り成し方を頼んだ。百卒長は恐らく既に罪深い自分を悔い改めたからこそ、ユダヤ人の為に何くれとなく尽力し、自費でユダヤ人の為に会堂を建てたりしたのだろう。人々はこの人こそ神の恵みを受けるに適しい、と思ったが、本人はそれでもなお、そんな善業で自分が潔められたとは思えないのだ。百卒長の官邸は豪壮な構えだったろう。それでもイエス様を迎えるには適しくない汚れたもの、と胸を痛め、平伏して、唯、「お言葉を下さい」と共を通じて願い出た。支配権の及ぶ全領域に於いて支配者の命令は完全に実現されるものだ、という、神の権威に対する信頼から発想した百卒長の信仰。イエスこそ、その権威の保持者、イエスこそ主なる神、との信仰が、イエスに癒しのみわざを促したのだ。