それからイエスは、人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、
三日の後に復活することになっている、と弟子たちに教え始められた。(マルコによる福音書8:31) これはイエス様の教えの中心課題である。天国(神のご支配)はどうやって来るのか?「神に背いたこの罪深い時代」(8:38)、悪魔によって欲望の奴隷状態となり、神の喜びを実践できない人間を罪から解放して自由にする道を主イエスは開いてくださった。「苦しみを受け」「殺され」「三日の後に復活する」ことによって、人間を復活の神の命に生かしてくださるという福音である。この命が流れると、その人の内に聖霊が宿り、もう欲望に支配されなくなる。願望は神が満たしてくださるに任せようと思えるのだ。 私たちが奴隷であっては人を助けたくても助けられない。イエス様がまずそうしてくださったように私たちも死んで甦る、つまり、欲望の奴隷として死んで愛する者として甦る。これが神の国づくりのためにはどうしても必要だ。愛は自由人の特権である。神の国は建物ではない。人間と人間との関係である。愛し合う満ち足りた人間関係である。 さる3月20日に行われた都賀オリーブ山教会での「結婚更新式」には、この温かい天国的な空気が会場一杯に満ちた。イエス様が蒔いてくださった愛のタネが、心許し合う豊かな人間関係へと大きく育っているのを見る。家族以上の絆がそこにはあった。年老いた夫婦関係は娘の死をきっかけに深い亀裂が入ってしまい、どうしても抜け出せなかったところ、水谷先生との三者面談によって冷戦に終止符を打ち、新たな結婚を神様の前に誓うことになった。二人は確か別居の相談に行ったはずだが…。人間的な努力でどうにもならなかった事態を、瞬間、十字架の神の愛が180度ひっくり返してしまった。 それから、二人の「結婚更新式」を教会で執り行うことになり、約1ヵ月、1階から5階まで都賀ビルの総力を挙げて準備に取り組んだ。他人の幸せのためにこんなにも熱心になれるオリーブ山教会の仲間たち。神様に喜ばれたい一心、みんなで盛り上げようと一致団結する姿はノンクリスチャンを圧倒するほどの愛し合う空気を生んだ。 その後の祝賀会については三反崎あゆみさんのレポートから。「すべて手づくり、こんな教会、他にはない! とにかく楽しく盛大に! 手づくりウエディングケーキ、ショータイムにイワテ・ザ・トリオの聖書朗読、マリア訪問看護によるアカペラ二部合唱、クリオネシスターズ(60歳以上)のフラダンス、おおとりは中農勝見会長の独唱『知りたくないの』、…役者揃いの教会です。皆さん団結、とにかく全力。気持ちが一つに束ねられていくと、とっさのハプニングにも柔軟に対応できました。ここに新しい夫婦が誕生しました。これから疲れた者、重荷を負った者がご夫妻のもとで守られ育てられていくと思うと嬉しいです。オリーブ山教会の結束力も圧巻でした。地域の方々18名と共に新しい出発をお祝いすることができました。神様、ありがとうございます。」新郎からの「式後、誓約書を守っています。一緒に食事をし、おはよう、おやすみを交わしています。お陰様で二人は一つになりました。皆様に感謝します」とのコメントも添えられていた。